日本・フィリピン・タイ アジア共同プロジェクト

  • アジア・文化創造協働助成
採択年度
平成29 (2017) 年度
助成額
JPY 9,880,000
活動国・地域
タイ, 日本, フィリピン

日本、フィリピン、タイの劇作家、演出家、俳優達による共同製作。「Gender(性)/Care(介護)/Barrier(社会的障害を含む)」というテーマで、日本、フィリピン、タイの状況をリサーチし、ディスカッション、ワークショップを重ねて作品を練り上げ、演劇公演『リタイアメン』を東京、マニラ、チェンマイ、バンコクで上演した。退職して東南アジアに移住する日本の高齢者、海外移住労働によって別々の国に暮らす家族や、身体的に障害を持った人等、社会の構造が生み出す様々なバリアを抱えた登場人物たちが、自分なりに生きる方法を模索し選んでいく。その関係性のなかで、現代において「支え合う」ということがどれほど複雑に国境を越えて成り立っているのか、また、この先どのように成り立たせていけるのか。三カ国のアーティストたちが協力して取り組み、アイデアを出し合いブラッシュアップを図り、創作過程、さらには公演期間中・ツアー中においてアジアのなかでの各国の関係を見つめ直し、作品に反映させた。

令和元年度実績 https://grant-fellowship-db.jfac.jp/ja/grant/cc1925/
平成28年度実績 https://grant-fellowship-db.jfac.jp/ja/grant/cc1630/
平成27年度実績 https://grant-fellowship-db.jfac.jp/ja/grant/cc1520/

関連する国/地域
日本, フィリピン, タイ

申請団体より

三年間にわたりリサーチ、ディスカッション、ワークショップ等を積み重ねた甲斐あって、フィリピン、タイの俳優たちと信頼関係を築き、個々のアイデアを集積した密度の高いコラボレーション、強い社会性を有した質の高い共同製作を完遂させることができた。 言語の障壁がありつつもお互いを尊重し、言葉を使ったコミュニケーションを大切にして、その表現の可能性を追求。国を越え交流しそれぞれの社会状況を比べ、「いま」と向き合った演劇創作ができたことで、共に「未来」を作っている、その手応えを感じられた。それが作品に反映され、観客にも伝わったのではないかと考えている。 『リタイアメン』では、移住労働を巡る現実、東南アジアで女性を「買う」日本人男性の意識、介護する側とされる側の関係等、たくさんのトピックを扱っている。この先、その一つ一つについて改めて取り上げ、さらに深めて大切ではないかと考えている。今後もアジアのアーティストたちと、お互いの背負う環境を知り関係を築き、刺激を受け高め合いながら新しい演劇表現を発見し伝えてきたい。

関連する事業

申請団体

燐光群 日本×タイ共同制作『安らかな眠りを、あなたに』

日本・フィリピン・タイ アジア共同プロジェクト

日本・フィリピン・タイ アジア共同プロジェクト

活動国・地域

小池博史ブリッジプロジェクト 汎アジア計画「幻祭前夜~マハーバーラタより」アジアツアー

東南アジアにおける資本主義のあり方に関する共同研究

Contemporary Asian Masks:Reconfiguration and Transformation

アセアンに於ける多文化交流を観光振興により実現する為の縦断的・横断的研究

Transformative Learning Towards a Just and Ecologically Sustainable ASEAN Community

1st Ed. The Creators’ Cradle Circuit Transnational Mobile Festival and Platform

活動分野

演劇教育による子どもたちのエンパワーメント -PETAの“Safety Zone”構築に学ぶ-

Multitude of Peer Gynts: An Inter-Asian (Indonesia, Japan, Vietnam and Sri Lanka) Theater Collaboration

日本・フィリピン・タイ アジア共同プロジェクト

ひとつの机とふたつの椅子 one table two chairs meeting 2017

日本・ベトナム 現代演劇共同プロジェクト

青年団+大阪大学 ロボット演劇プロジェクト アンドロイド版『変身』アジアツアー